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「表裏一体」 4月24日掲載
表裏一体

 青井阿蘇神社本殿の御扉(みとびら)が開かれるのは元旦の歳(さい)旦(たん)祭(さい)、建国記念の日を祝う紀元祭、五穀豊穣を祈願する祈年祭、夏祭りの夏越(なごし)祭(まつり)、例祭のおくんち祭、豊穣を感謝する新嘗(にいなめ)祭の年六回です。この御扉には船の舵にも似た文様の金具が取り付けられていますが、これは真言密教の輪(りん)宝(ぽう)という文様で、その内側には鷹(たか)の羽文様の神社の御紋が描かれています。
 約四百年前、社殿の造営当時は神仏習合の時代でした。神仏習合とは日本古来の信仰である神道と外来の仏教が融合したもので、奈良時代から明治維新までおよそ千年にわたり続けられてきたわが国固有の信仰形態です。
 仏教を詳しく学んだわけではありませんので誠にせんえつなのですが、私たち日本人はご先祖様を仏様といって敬います。ご家庭の仏壇に手厚く供養されていることでしょう。一人の人間に父母二人、世代を十代さかのぼるとその数は千人を超え、二十代になれば百万人をはるかに超えます。生命誕生から今日の私たちまで命は一貫して途切れることなく連係されてきたのですが、このように近い先祖を仏様、遠い先祖や命をつないでくれた大自然の恩恵を、私たちは神様として敬ってきたのではないでしょうか。
 神道と仏教の象徴が御扉に設えられているのは、神と仏は表裏一体だと教えてくれているような気がします。

| - | 10:10 AM | comments (0) | trackback (520) |
「陰陽一対の神社」 4月17日掲載
陰陽一対の神社

 国宝の指定を受けた青井阿蘇神社の本殿以下五棟の建造物は、全体に漆が塗られ黒色です。神社は白木か赤色の社殿が多いので、独創的で目を引きます。黒色は木火土金水の五行信仰で水、方角では北をあらわします。
 陰陽とは相対する二極の気のことで、森羅万象はこの二極の気の合一から誕生、発生するという考え方です。分かりやすくいえば、天と地、山と川、男性と女性は陰陽一対となります。
 黒色を基調とした社殿の細部や柱の角隅には赤漆が塗られていますが、赤は五行信仰で火、方角では南を表しますから陰陽一対。鎮座地の地形が北に村山という小高い山、南が蓮池のくぼ地なのもそうです。禅宗様式の唐様(からよう)と桃山様式の和様が融合する楼門の建築様式、廊にある阿吽(あうん)の形相をした一対の龍(りゅう)の彫刻、基礎部の敷石では本殿と廊が山石、幣殿と拝殿、楼門が川石、また神楽殿の太陽と月の装飾、祭具では獅子面や神面にこれがうかがえます。
 神社は感謝と祈りを捧げる場です。すべての祭りの祝詞(のりと)は神への感謝の言葉で始まり、万物万民の繁栄の言葉でしめくくられます。古来より子孫繁栄や豊穣(ほうじょう)が神に感謝されるとともに祈られてきました。神社の配置や社殿の随所にこの陰陽一対を施したこと、それ自体が永遠なる森羅万象の生成発展を約束させる先人たちの知恵だったのではないでしょうか。

| - | 04:42 PM | comments (0) | trackback (418) |
「かたりつづける物語」 4月3日掲載
かたりつづける物語

 ご鎮座千二百年祭を二年後に控えた二○○四年八月一日付で、青井阿蘇神社の第七十代宮司に就任しました。当神社にはご鎮座以来、五十年ごとに営まれてきた「大寶(たいほう)御注連(おんしめ)」という名の特別な祭りがあります。二十四回目を数える記念の大祭をいかに盛り上げて行くか、日夜思慮したことを昨日のことのように思い出します。
 神社は神を祀る信仰の場であるとともに、地域の歴史や伝統、文化を確かなかたちで守り伝えていくところだと考えていましたので、この特別な祭りのキャッチフレーズを「かたりつづける物語」としました。
 八○六年の創建から千二百年という長い間培われてきた歴史の中で、親から子、子から孫へと幾世代にもわたり積み重ねられ、伝承されてきた人々の技は「伝統」となり、継承されてきた心と知恵の集大成は「文化」として現在の私たちに息づいています。この特別な祭りをとおして、神社のしきたりや地域の伝統、文化を再認識し将来に語り続けることが、人吉球磨固有の物語ともいえる「歴史」を今後も大切に守り通すことにつながると確信し取り組んだのです。
 その思いは地域住民に広がりをみせ、予想以上の成果を収めました。携わった一人ひとりがそれぞれに将来に語り続けるべき大切なメッセージを感じ取り、これを境に国宝指定の機運も加速していったのでした。

| - | 10:41 AM | comments (0) | trackback (816) |
「変不変」 4月10日掲載
変不変
 
 二○○八年四月十八日、国の文化審議会が青井阿蘇神社を国宝に指定するよう文部科学大臣に答申し、やがて一年が経過します。熊本県で初、九州内の神社では宇佐神宮に次ぎ二件目。神社の指定は全国で四十七年ぶりのことで、大変反響がありました。
 新聞やテレビ、その他マスコミの取材に応じましたが、一番多かった質問は「国宝に指定され何かが変わるのですか」というものでした。
 神社では毎日朝夕の日(にっ)供(く)祭(さい)をはじめ、年に一度の例祭、月に三度の月次(つきなみ)祭(さい)など規模の大小こそありますが、一年間を通じ毎日、何らかの祭りを奉仕しています。その他にも結婚式や赤ちゃんの初宮詣、厄払い、還暦など人生節目の祈願を執り行っていますが、これは国宝指定以前から何ら変わらぬ日常の光景です。一方、明らかに変わったこととして、県外からの参拝者の増加、隣接地での物産館建設、国宝を祝したまんじゅうや焼酎の商品開発があげられます。一番うれしい変化は、住民にとって日常の一風景でしかなかった神社を、地域の誇りとしてもっとよく知りたいと思っていただけるようになったことです。
 いつの時代もその時々の人びとに親しまれ、知恵や努力で廃(すた)ることなく大切に守られてきたことがもたらした、国宝指定。決して変えてはならないものを守り続けて行くため、今後もあえて変わりゆくのです。

| - | 10:34 AM | comments (1) | trackback (652) |
「きょうの発言」を担当します
 この4月から6月までの3ヶ月間、熊本日日新聞夕刊毎週金曜日の「きょうの発言」を担当することになりました。掲載されたものを順次紹介させていただきますので、どうぞ宜しくお願いします。

| - | 10:20 AM | comments (0) | trackback (x) |
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